複天一流:どんな手を使ってでも問題解決を図るブログ

宮本武蔵の五輪書の教えに従い、どんな手を使ってでも問題解決を図るブログです(特に、科学、数学、工学の問題についてですが)

カーナビの衰退とこれから(3):google built-inの詳細

前回のあらすじ

Honda CONNECTのサービスの内容と、技術的な詳細について調べてみた。特に技術的な情報が少なく詳細を知るのが大変であったが、前世代の類似サービスである「ホンダ インターナビ」というサービスの存在に辿り着くことができたため、その詳細な資料から類推することで、Honda CONNECTの概要が次第にくっきりとしてきた。その結果、ソフトバンクの4G/5Gの携帯電話回線の一部をホンダが「借り切り」、そこで吸い取ったデータを使って構築した交通情報や地理データを扱うネットワーク、およびそのサービスがHonda CONNECTの正体であることがわかったのである。

前世代の「インターナビ」と異なり、この交通情報ネットワークでは(日本の)VICSデータは利用しないし、利用できないらしい(確認はしてない)。その代わり、Googleが提供する交通情報が表示される。googleの交通情報は日本の交通環境を反映したものではないらしく、多くの人が不満を持っているのは「周知の事実」のようである(私はあまりgoogle mapをリアルタイムで利用しないので、どのくらい便利でどのくらい不便なのかよくわからない)。

しかし、4G/5Gの携帯電話網が整備されていない僻地は必ず日本あるいは米国のどこかに存在するはずである。したがって、そのような場所に車が行ったときに利用すべき「バックアップデータ」のようなものが使用可能な設定に必ずなっているはずだと推測し、それを使えば「Honda CONNECT」を経由しなくても「カーナビらしきサービス」が(無料で)動くだろうと考えたのである。

Google built-inシステム

Google built-inシステムというのは、googleマップの基幹部分をカーナビ用に応用し、車の電子制御システムやカーナビ部に組み込んで利用するタイプの「オペレーションシステム」らしい。OSといってもカーナビや交通情報の処理だけに利用するので、組み込みアプリ(ソフトウェア)と呼ぶべきなのかもしれない。

Honda CONNECTに契約した場合、CivicやAccordといったホンダ車のシステムは、ソフトバンクの4G/5G回線を使ってインターネットに接続し、Googleサーバーから地図データや交通情報を手に入れ、それを車に組み込まれたGoolge built-inへと流し込む。Google built-inはそのデータを処理し、Goolgeマップと同じ表現を用いて、車載ディスプレイに結果を表示する。

日本ならまだしも、米国には4G/5G回線網が貧弱な地域が広大に広がっているはずである。それにもかかわらず、このようなシステムを採用したHondaの判断は「愚」ではないか、と最初は思った。こんなサービス、他の車会社、特にアメリカの自動車会社は採用してないだろう、と思ったのだ。ところが、google built-inのHPを見て驚いた。なんと、メジャーなアメリカの自動車メーカーはすべて、Google built-inを採用していたのである!そしてNissanなど日本の自動車メーカーも軒並み参加である(トヨタは参加してない)。スェーデンのVolvo(だが中国の吉利汽車が株主)とNissan/Mitsubishiの関係と思われるフランスのルノーは参加しているが、ドイツ系は全く参加していないのが非常に興味深い。

google built-inに参加している自動車メーカー(Google built-inのHPより)

調べてみたら、Google built-inに参加していないトヨタも「T-Connect」というHonda CONNECTまがいの独自サービスを始めているそうである(驚)。G-Bookと呼ばれるサービスから派生したものらしく、2014年に始まったというから、ホンダのインターナビのパクリのように見えるが、Honda CONNECTよりは古いので、卵と鶏の関係のようにも見える。ただし、トヨタの場合は、T-Connectに加入しないとナビが使えないよ、というような脅しはかけてないと思う。あくまで自由意志による加入のようだ。

いずれにせよ、日本発の伝統的な「カーナビ」は次第に廃れ、ネットワークとリンクしたGoogleマップのような、スマートフォンのアプリから派生した地図サービスに取って代わられつつあるようである。ただ、ドイツ系の自動車会社の大半がgoogle built-inに参加してないというのは興味深い。彼らはこれからどういう判断をするのだろうか?

ちなみに、Google built-inというのは固有名詞的に使っていいと思うので、日本語に訳すときは「グーグルビルトイン」としていいと思う。しかし、Hondaの日本語HPでは「グーグル搭載」と訳されていて、いまいち意味が薄まっているような気がする。「グーグル搭載」という言葉のニュアンスは、どちらかというと「検索エンジンが車に備え付けられている」という感じで、誤訳に近い感じがする。強いて日本語にこだわるなら「搭載系Googleマップエンジン」とか「搭載型グーグルマップOS」とすべきだろう(漢字の固い印象が嫌な場合は「グーグルのせいれ(載せ入れ)」とか「グーグルはいってる(入ってる)」とかそんな感じだろうか?)。

Honda JPのHPでは「グーグル搭載」と表記

Honda USAでは”Google built-in"と表記

Honda CONNECTの実態を調べる際にも、この「グーグル搭載」という訳のせいで、なかなか正体を見抜けなかった。もし、固有名詞風に「グーグルビルトイン」と表記してくれたら、一発でgoogle built-inという「車搭載型OS」の存在を認識できたはずである。

さて、Honda CONNECTが提供する新しい「カーナビらしき」システムの心臓部は、Google built-inというGoogleマップから派生したシステムであることが判明した。しかし、依然としてその詳細についての資料は十分に見つけることができなかった(意図的なのかどうかわからないが)。しかし、「オフラインマップ(offline map)」という用語に気がついて、ようやく検索結果に必要な情報がヒットし始めたのである。

「オフラインマップ」とはなにか?

ディーラーが説明に窮したのは「オフラインマップ」と「Googleマップ」の違いであった。果たして、両者はどのような関係にあるのか?もしかして、前者はHondaの仕様であり、後者のデータとは異なるものなのであろうか?

かつて「カーナビ」と呼んでいたデバイスでは、地図データは日本全国(そしてその詳細部分の地図も含めて)すべて一気にインストールされていた。つまり、地図データ全体がカーナビの記憶装置に保存されていた。この「保存された地図データ」に相当するのが、Google built-inシステムで「オフラインマップ」と呼ばれるものである。

google built-inが搭載された「Honda CONNECT ディスプレイ」という「カーナビのようなデバイス」では、「地図アプリ」、つまりGoogleマップは、車が存在する「周辺」だけの地図データを「ちょこちょこ」ダウンロードする。彼らはそうは呼んでないが、これは「オンラインマップ」と呼ぶべきもの、あるいは物理学者だったら「ダイナミックマップ」と呼ぶだろう。

「無限の広さ」を持つと言っても、停電や災害などで通信施設に損害が出たら「ダイナミックマップ」は「小さな紙切れの地図」みたいになってしまうだろう。そんなとき、すでにメモリに蓄えてある地図範囲、つまり「車の周辺の地図データ」の意味が、数十キロなのか、数百キロなのかは気になるところである。しかし、これは資料に明示されていないし、ディーラーもメーカー(のコールセンター)も即答できない有様で、非常にイラつく。

ディーラーのみならず、メーカーやGoogleのエンジニアたちも「ネットに常時接続していれば、問題ないでしょ」という立場である。これは暗に「Honta Total care プレミアムを契約し、Honda CONNECT(ソフトバンクの4G/5G回線)を使え」と主張しているわけである。

しかし、上述したように災害時、あるいは僻地やトンネルなどを走行している際には「常時接続なんて無理でしょ」という不満もあるはずで、そこは彼らも理解しているようである。そこで「オフラインマップ」なるものを密かに用意しているようなのだが、この部分の性能を上げすぎてしまうと「カーナビ」のようになってしまうので、そうならないように「いろいろと地雷が仕掛けて」あるのである。利用者としては「ただのカーナビでいいじゃないか」と思うのだが、彼らは「サブスク料」と「(登録時の個人情報と、交通情報に関する)ビッグデータ」がどうしても欲しいらしいのである。

オフラインマップの使い方

「オフラインマップ」はGoogle built-inシステムが定めた概念で、通常のGoogleマップアプリにはない考え方である。つまり、Googleマップを「カーナビのようなデバイス」に利用するときは、ネットワークへの常時接続ができない場合もあるだろうから、それを想定した上で「若干の地図データをあらかじめダウンロードし、保存しておく」というアイデアである。保存された地図データのことを「オフラインマップ」という。(注:よくよく調べたら、Android系のスマートフォンGoogleマップアプリを利用するときも、Google built-inと同じようにオフラインマップが利用できるそうである。利用方法は両者ともにまったく同じである。)

もし、世界中の地図を一気にダウンロードすることができ、そしてそのデータが永久に利用できるとすれば、誰も車をネットワークにつながないだろう。そうなると「ビッグデータ」が集まらなくなるので、Googleとしては「商売上がったり」である。なんとかして、車をネットワークに常時接続させようと知恵を働かせるはずである。

というわけで、「オフラインマップ」にはいくつかの制限がある。制限について調べる前に、どうやってオフラインマップをダウンロードするか、簡単に記録しておこう。

Honda Total careプレミアムに契約し、Honda CONNECTが利用できる環境においては、オフラインマップは本来不要であるが、災害時や僻地走行に備えて一応はやっておいた方がよい場合もあるだろう。したがって、Honda CONNECTの利用者もオフラインマップのデータをダウンロードすることができる。たとえば、中央道の小仏トンネルや笹子トンネルで甲府あたりの地図を確認したいが、ソフトバンク回線が利用できないとする(注:仮の話で、たとえ話である。確認してないので本当のところはわからない)。この場合には、山梨の「オフラインマップ」をあらかじめ(Honda CONNECTが利用できる場所で)ダウンロードしておくのである。回線が利用できなくなったタイミングでGoogle built-inはオフラインマップにデータ表示を切り替え、トンネルの中でも甲府の地図を映し出してくれるだろう。

ダウンロードの手順は、Androidスマートフォンの場合とほとんど同じである(その情報へのリンクを挙げておく)。

このブログ記事の目的は「Honda CONNECTを利用せずにどうやってgoogle mapを利用するか」であるから、Honda CONNECTが使える環境を仮定したんでは元も子もない。次は、Honda CONNECTを使わない場合に、どうやってオフラインマップのデータをダウンロードするか考えてみる。

ディーラーが必死に調べた後に推奨してくれたのが「テザリング」という方法である。これは、手持ちのスマートフォンを利用してネットワークに接続する方法のようだが、スマートフォンの「電話回線」を利用するだけであり、WiFiの橋渡し(ブリッジ)というわけではないようである。たとえば、4G/5Gなどの携帯電話回線とCellular契約しているiPhone/iPadの場合のテザリング設定の仕方についてはこちらを参考にしてもらいたい。

テザリングによる接続にはいくつかの問題があることが、すでに色々なところで指摘されている。一番の足かせは、通信量に制限をつけた契約をしている場合である。オフラインマップの範囲にもよるが、たとえば「関東地方一帯」といった広範囲の領域をオフラインマップとしてダウンロードしようとすると、そのデータサイズは結構大きくて、1GB、2GBは平気で喰われてしまう。月々3GBの契約をしている人にとって、わずか1日で2GBのデータを消費してしまうのは躊躇われるだろう。

もちろん、目黒区とか千代田区といった具合に細切れにダウンロードすることもできる。この場合は100MB程度で済むこともある。しかし、これから大阪に旅行に行こうと思っている人が、大阪市だけのオフラインマップで十分だと考えるだろうか?やはり、関西圏一帯程度はまとめてダウンロードしておかないと不安だろう。東京から行く場合には、静岡や名古屋の地図が欲しいと思う場合もあるだろう。そんなこんなで欲張ると、5GB以上のオフラインマップのデータが必要になってしまうかもしれない。

テザリングが利用できるのは「かけ放題/つなぎ放題」の契約をしている人だけと考えていいと思う。

次のやり方はWiFiによる接続である。Civicはこのやり方を許容している。詳しい手順はこちらを参考にできる。自宅のWiFi LANの電波が届く範囲にCivicを駐車し、そこでネットワークに接続するのである。幸い、我が家の庭のとある部分にCivicを置くと、自宅LANのWiFiが接続できることが判明したのである。そこで、オフラインマップのデータを「たんまり」とダウンロードしてから旅立てばよいのである。交通情報を利用するなら問題だが、「地図」としてカーナビを利用するだけなら、自宅周辺の地図は要らないだろうし、職場の周辺も不要だろう。(しかし、実は後で説明するように、ETC2.0の情報を利用するためには自宅と職場など、よく行く場所の地図もダウンロードしておいた方がよい場合も出てくるので、注意が必要である。)

もちろん、公共のフリーWiFiを利用することもできる。しかし、セキュリティの問題や接続のスムースさ、容量制限などの問題などがあるから、できれば自宅のWiFiでダウンロードした方がいいと思う。

自宅LANにWiFi接続できたCivicに乗り込み(エンジンはかけず)、「日本中のオフラインマップをダウンロードしまくってやる!」と意気込んで作業に取り組んだのだが、なんと「オフラインマップのダウンロード制限」によってあえなく頓挫となったのである。正確なところはわからないが、関東、関西、沖縄に北海道...などと調子よく次々とダウンロードしていると、Google built-inから「ダウンロードの制限一杯となったので、不要なオフラインマップを消去してください」などと苦情を言われてしまうのである。データ容量で制限がかかったのか、それともオフライン地図の枚数(つまり地図領域の数)でひっかかったのか、今ひとつ不明であるが、とにかく日本全国の詳細なオフラインマップのデータをすべて一度にダウンロードすることはできなかったのであった。したがって、必要に応じて取捨選択しないといけない。

広域の地図は大きい場合で2GB程度のものがある。ダウンロードの時間としては15-30分程度かかる場合もある。したがって、Honda CONNECTの常時接続が羨ましく感じられることもある。しかし、「ビッグデータ」として扱われることはない、という安心感はある。

オフラインマップの「賞味期限」

オフラインマップはダウンロードしたら永久的にCivicに残る、ということにはなっていない。有効期間は一年である。ただ、こまめに「更新」していれば、半永久的に利用できる。たとえば、1週間後に更新すれば、地図データの差分だけをダウンロードしているようなので、ダウンロード時間がかなり短縮され、しかも有効期限が1週間先に延びる。

また、オフラインマップのデータ自体の「賞味期限」は一年なのだが、それは「定期的」にWiFiなどを利用してネットワークに接続していた場合である。「定期的」というのは30日以内を指すようである。たとえば、2週間おきにWiFiに繋いでさえいれば、オフラインマップのデータ更新をしなくても、オフラインマップは1年間Civicの中に居てくれる。もちろん、2週間おきにWiFiにつなぎ、かつその際にオフラインマップの更新をすれば、Civicが壊れるまでオフラインマップのシステムを利用し続けることができる。

しかし、海外旅行に35日行ってしまったとしよう。この間、Civicがオンラインにまったく接続されないと、オフラインマップは有効期限を待たずして消滅してしまうというのである。下手すると、googleマップのアプリごと消滅することもあるらしいので、気をつけた方がいいだろう(実際に試していないので、どうなるかは想像するだけだが)。消滅したアプリは、おそらくgoogleアカウントにログインして再インストールすることになるのではないだろうか?(あくまで推測)定期的に車に乗らない人は注意した方がいいだろう(たとえば、別荘にcivicを置いている人など)。もちろん、Honda CONNECTと契約していれば、オンラインになった瞬間にネットからデータが流れ込んでくるだろうから、30日経とうが1年経とうが、久しぶりにエンジンをかけたとしても何事もなかったかのようにgoogle builit-inは再起動するはずである(そうならなかったら暴動ものだろうが、そうならないとは言い切れないのがHondaの弱いところである)。

Google アカウントにはログインしない方がいい

自宅LANにWiFi接続できると、やってみたくなるのがGoogleアカウントへのログインである。Hondaのディーラーは「アカウントを作ってログインした方がいい」としつこい。Honda CONNECTディスプレイ(という「カーナビもどき」)はディスプレイオーディオなので、好きなアプリをGoogleアカウント経由でダウンロードできるらしいのである。また、地図情報の細かいところが利用できるようにもなるらしいのである。すごく魅力的なのだが、一度ログインするとオフラインマップの全てのデータが瞬時に消去されてしまう。 30分かけてようやくダウンロードした関西一円のオフラインマップが(グーグルアカウントにログインしたと同時に)瞬間的に蒸発するという、この虚しい出来事に勝るものはないのではないだろうか?

もちろん、アカウントにログインしたまま走行すれば、その記録が「ビッグデータ」としてgoogleサーバーに送り込まれるはずであるから、「気持ち悪い」というのもある。

googleアカウントにログインしたまま走行するのはやめた方がいいだろうし、オフラインマップを利用する人はログイン自体をやってはならない、というのが私の考えである。

ETC2.0がつながった時の不思議な反応

オフラインマップを使って首都高速を何度か走ってみたが、インターチェンジに入る前の一般道を走っているとき、街の細かい地図が所々消えていて閲覧できないところがあることに気がついた。これは「自動ダウンロード」のスイッチを入れてしまったせいではないかと疑っている。このスイッチは、現在地点やよく通過する場所などの情報をもとに、不要なマップデータを消去したり、追加した方がいい部分の地図を自動で追加ダウンロードしたりする機能をもっているらしい。これは「常時接続」を仮定した上での機能であり、「万が一常時接続が不能となった場合に備えて」という意味でのオフラインマップの準備をしているのである。したがって、日常的にオフラインマップを利用し、オンラインに「常時非接続」している人に取ってみたら、削除だけが実行されていくので、自動ダウンロードの機能は「敵」でしかない。現在、このスイッチを切っているので、果たして予想した通りの機能になっているか、確認が取れたら報告したいと思う。

白紙化した領域があるとはいっても、県道/都道や国道といった主要道路の情報は消えていなかった。したがって、「詳細地図」のデータから消去していくようである。

首都高ではETC2.0を使って料金を支払ったが、それと同時にオフラインマップに交通情報が表示され始めた。渋滞箇所や混雑箇所が赤やオレンジの曲線で示されたのである!首都高速だけでなく、国道などの主要道路の交通状況も表示された。通信しているのはGPSとETC2.0だけなので、おそらくETC2.0がVICSの電波ビーコンを受信して、その情報をgoogle built-inが処理したのではないかと想像している(裏が取れた情報ではないので恐縮だが)。この機能はどの資料にも書かれていない。VICSgoogle built-inは利用できない、という巷の説明にも反している。ただただ私だけが知っている「発見」である(「電波ビーコンはあります!」ってなもんである=笑)。知っている人がいたら、この不思議な現象の正体を教えて欲しいものである(特にGoogleのエンジニア、あるいはホンダのエンジニアの方々)。

Civicが納車になってから2週間が経とうとしている。私はまだHonda CONNECTに加入していないし、加入するつもりはまだない。しかし、オフラインマップを使って首都高速や主要道路を走り、交通情報もそれなりに利用できている。もちろん、googleマップはカーナビとしては「ダメ」である。しかし、毎月2000円近くを払ってから「だめ」なことを理解するよりは、財布の紐を閉じたままにして「だめ」を理解した方が、幾分マシであろう。

ポータブルタイプのカーナビを探す

ということで、ポータブルタイプのカーナビを現在探している。しかし、これもiPhoneなどスマートフォンの登場によって瀕死の状態にあるようである。ソニーが撤退し、パイオニアが撤退し、と屍が累々としているらしい。企業の方も、資金投入を躊躇しているようで、このままでは日本の電気メーカーは総崩れになりそうな気配である。なんとか、いいポータブルタイプのカーナビがないか現在調査中である。オートバイ向けのものが一縷の望みなのであるが、それすらもiPhoneにとって変わられつつあるようである...状況はかなり厳しそうである。正直、多くは期待できないのではないかとすでに諦めムードである。

VICSの未来は暗いのか?

しかし、このままいけば、VICSを利用しないgoogle built-in型の「カーナビらしきシステム」が日本中の車に搭載されることになり、VICS自体が無駄なインフラ、あるいは「オワコン」になってしまう可能性がある。膨大な投資をしてきた日本の自動車団体(官民両方)は旨味を味わうことができなくなるだろうから、必死に抵抗し、反撃に出るのではないだろうか?しかし、政府系のプロジェクトというのは、半導体の時もそうだし、アニメや漫画の時もそうだし、ふるさと納税の時なんかもそうだったが、まともにうまく行った試しがない。結局は市場原理に飲み込まれて敗北してしまうのであろう。ケンシロウのような救世主が現れるのを我々庶民は待つしかない。